Staff blog

チーズトーストのこと


意外とハイカラな実父は、
ほぼ毎朝、チーズトーストを作って食べています。
6枚切の食パンを1枚焼いて、マーガリンを塗り、
スライスチーズを載せて、さらに焼きます。



チーズがトロリと溶けたら、
まな板の上でパンの耳を斬り落とし、残りを12分割に。
なぜ、12個の細切れにするのかというと、
それが父にとって食べやすいひと口分のサイズだから。


気が向けば、生ハムの薄切りを添えて。
コーヒーを飲みながら、優雅な朝食のひととき。
「毎朝作るから、手際がよくなった。
お客さんにご馳走できるレベルかも」と自信満々です。



村上春樹さん「騎士団長殺し」
第2部 遷ろうメタファー 上・下巻



~美しい白髪を持つ免色渉の肖像画は完成。
想像以上の報酬を受け取るが、
彼の正体は謎のままだった。



免色から、さらなる仕事の依頼が入った。
彼の過去に関わる、
微妙で不可解な、そして面倒なものだった。



画家としての好奇心からその依頼を受諾。
順調に進行していたが、
思いがけない事件が発生した。



イデアと名乗る騎士団長。
顔ながメタファーと不気味な二重メタファー。
顔のない渡し船の男。



色のない、音のない世界。
狭い壁が迫る異空間を進み続け、
ついにたどり着いたのは、やはりあの場所。~



閉所の恐怖に耐えつつ狭い空間をひたすら進む主人公。
気を紛らすため、
心に思い描いたのはチーズトーストのこと。
几帳面な性格だから、おそらく几帳面な仕上がりかと。



実家の父が作る12分割のチーズトースト。(生ハム付き)
村上さんの分身のような主人公が作る整然としたチーズトースト。
食事は見た目の美しさも大切な要素。
迷わず後者の方をご馳走になりたいです。

Archives
Author
Calender