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きっかけ


インスタントラーメン開発の奮闘を描いた、
朝の連続ドラマが3月末で無事に終了。
美味しそうな麺とスープに触発されたらしく、
実家の父も袋ラーメンを購入していました。



ドラマは十数回分くらい観ましたが、
印象的だったのは、主人公の義兄で画家の忠彦さん。
美人で謎めいたモデルさんと出会い、
画風が一変するというエピソードは強烈でした。



芸術家さんは感受性が鋭くて、
一般人とはモノの見方も考え方も違っているし。
きっとちょっとした刺激で大変身するのでしょう。
そして普通は見えないものも見えるかも。



村上春樹さん「騎士団長殺し」
第1部 顕れるイデア編 上巻下巻



~夜中、深夜1時半過ぎ。
その"音"は唐突に聞こえてきた。
聞き逃すことを許さないような静かな意志を持って。



ここは山の中の一軒家。
妻から突然、離婚話を切り出されて、家を出た私は、
友人が所有するこの家に独りで住んでいた。



友人の父である著名な日本画家が、
アトリエ兼別荘として使っていた、閑静な住まい。
ある日、屋根裏で画家の未発表作品を発見した。



その作品"騎士団長殺し"は衝撃的だった。
私は肖像画を請け負う、商業画家だが、
創作に関わる人間の心をざわつかせる何かを感じた。



少し前に肖像画の依頼があった。
面会した依頼人は興味深い人物に思えた。
だからかもしれない。私は彼に"音"のことを話した。



私と依頼人が待ち受ける深夜過ぎ、
あの"音"は家の裏にある石塚から聞こえてきた。
石塚の下にあったのは古い仏具のような鈴。



その後、日本画の中で殺されていた騎士団長が、
私の前に出現するようになった。
騎士団長は自分はイデアだと名乗った。~



芸術家さんの行動ってやはり理解不能です。
"音"が気になるからといって、
真夜中、わざわざ家の外へ調べに行くなんて。
妖怪やゾンビが待ち伏せしているかもしれないのに。



私的には有りえない冒険的行動ですが、
主人公は離婚後の悶々から脱出して、
新境地による制作に踏み出せたわけで。
"音"はひとつのきっかけだったのかと。



「騎士団長殺し」が文庫化された翌日、書店へ。
新刊本では2部編成の全2冊でしたが、
文庫本では2部編成の各上下巻なので全4冊。
合計金額で考えると新刊本でも良かったかも。

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Calender