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名調子


『ひとつ、人の世の生き血をすすり、
ふたつ、不埒な悪行三昧、
みっつ、醜い浮世の鬼を退治てくれよう桃太郎』
待ってました桃太郎、登場シーンの有名なセリフです。



最初、主役の桃太郎さんは、
黒っぽい着物で、地味な感じだったとか。
それが、この名セリフとキンキラ衣裳に変わった途端、
あれよあれよと人気番組になったと聞きました。



『ひとつ、人より力持ち。
ふたつ、ふるさと後にして』
こちらは、アニメの主題歌です。
言葉の調子が良いので、すぐに覚えてしまいます。



『知に働けば角が立つ、情に棹させば流される、
意地を通せば窮屈だ、とかく人の世は住みにくい』
夏目漱石さんの名作「草枕」の冒頭文章です。
高校時代に初めて読んで、おおっと感動しました。



社会人になってから再読すると印象は、やや変化。
真面目過ぎると周囲から浮いて角が立つし、
考えすぎるから窮屈なのでは、と。
それでも、文章の流暢さにはうっとりします。



上田秀人さん
「百万石の留守居役シリーズ」
第11巻 騒動
第12巻 分断



~越前松平家で騒動に巻き込まれ、
城下に潜伏中の瀬能数馬とその一行。
本多政長の娘・琴が奇策を講じて救出に向かう。



大混乱の事態を収拾し、
松平家から詫び状を取ることに成功する。
その後は京に向かい公家と交渉する予定だったが・・



将軍綱吉が本多政長を召喚。
幕府は加賀百万石の分断を目論んでいる。
数馬は陰謀渦巻く江戸へ急ぎ向かう。~



実質は百万石以上のお金持ち大名で、
将軍家とは血縁関係もある加賀前田家。
幕府側からみれば徳川の世を脅かす危険な存在だから、
隙あらば潰そうと狙っているわけです。



一方、それを充分に承知している、前田家。
だからこそ、江戸に大勢の留守居役を置いて、
情報収集や危機回避に努めている次第。
少しぐらい経費がかさんでも大目にみてもらえます。



『秀吉に頭を下げ、家康に膝を屈し、
秀忠におもねり、家光に媚び、
家綱の後ろに控える』
それが前田の歴史だと、物語の中で語っています。



その名調子なセリフ同様、
当シリーズも調子良く、長く続けてください。
先日、表御番医師シリーズは13巻でいきなり完結。
百万石も13巻で終わるのでは?と心配しています。

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Calender