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独り言


実家の父は先日、めでたく満90歳に。
毎日ゴソゴソ、元気に過ごしていますが、
数年前くらいから、
急に増えてきたのが、独り言。



新聞を眺めながら、
謝罪広告の文字は小さい、とか。
秋にも花火大会があるんだ、とか。
巨人は今年も優勝はムリだろう、とか。



テレビを観ながら、
イササカ先生は着物を着ているから歴史小説家だ。
半分青いのなら、残りは白色。
といった、決めつけ的な発言も。



ご飯をもぐもぐ食べながら、
誰が発見したんだろう、シメジは?とか。
ネギは歯に付きやすい、とか。
たぶん独り言だから、聞き流します。



上田秀人さん「表御番医師診療禄」
  
  8巻 乱用
  9巻 秘薬
  10巻 宿痾
  11巻 埋伏



~大老刃傷事件の裏を暴き、
将軍綱吉の毒殺を未然に防いだ、矢切良衛。
その褒美として念願だった長崎行きが認められた。



しかし、長崎にオランダ人医師は不在。
直接、医学指導を受けることは叶わなかったが、
出島のオランダ館で最新の医学書を読むことができた。



長崎滞在中もさまざまな事件に巻き込まれ、
理不尽に命を狙われ続けた。
さらに長崎遊学の打ち切りが急遽命じられた。



江戸へ戻った矢切を待っていたのは、将軍の新たな命令。
お気入りの側室が懐妊できるよう、
南蛮渡りの秘術を施せというものだった。~



かなり面白くなってきました。
お伝の方様がご懐妊できるといいですね、などと、
特定の登場人物に肩入れしたり。
上田さんの文章にも展開にも馴染んできた感じ。



上田さんの小説の特徴は、
登場人物の独り言が多いという点。
たとえば、良からぬことを企む悪人たちが、
「おのれ。闇の力を思い知らせてやる」とか。



「あやつの秘術を手に入れれば、大儲けできる。」
「所詮、武術に縁のない医師。刀で脅せばよい。」
「これを足掛かりに一気に出世を。」
と、悪巧みを独り言で披露してくれるのです。



主人公の矢切良衛さんも独り言が多い方。
まだ30歳台でお若いのに・・・。
歳を重ねると、ますます独り言は増えるのに・・。
気が付くと、私も独り言をボソボソと。

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Calender