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読んだ後のお楽しみ


書籍を紹介する新聞の書評コーナー。
日曜版だと見開きの両面を使って、
評論家の方々がいろいろな作品について述べています。
単行本だけでなく、新刊の文庫も取り上げてくれる親切さ。



馴染みのない分野や作家さんを新規に開拓したい時、
重宝するのが、この新聞書評。
自分任せだと、いつも同じような本を読んでしまうので、
新しい出会いをここで探します。



鈴木英治さんと上田秀人さんの本を読み始めたのも、
新聞の書評がきっかけ。
ある政治家の愛読書と紹介されていて、
ささやかな好奇心から本を買い求めました。



その一方で、馴染みの作家さんに関しての書評は、
事前に読まないのが、マイルール。
新聞はとりあえず取り置きし、
本を読み終えた後で書評を楽しみます。



三浦しをんさん「あの家に暮らす四人の女」



~牧田佐知。37歳。職業は、フリーの刺繍作家。
自宅で開く刺繍教室の授業料と、
刺繍の下請け工賃で生活している。ちなみに独身。



佐知の母、牧田鶴代。バツイチ。
親から引き継いだ不動産資産でつつましく暮らす。
佐知からみれば「もうすぐ70歳なのに、お嬢さん気分」



雪乃。37歳。保険会社に勤める会社員。独身。
渋谷のハチ公前で佐知と知り合い、
自宅アパートの水難騒ぎを経て、佐知と鶴代の家に同居。



多恵美。27歳。雪乃の後輩。独身。
元カレのストーカーに遭遇し、
佐知や雪乃の勧めで、佐知と鶴代の家に同居。



古びた二階建ての洋館で一緒に暮らす、四人の女たち。
ゆるゆるとした日常、おだやかな生活。
そして、騒動は突然やってくる。~



"あの家"という意味深な言い回しのタイトル。
しかも、文庫の表紙の絵柄は、カラス。
何かあるぞ、何か来るぞ、と思っていたら、
やはりありました。それも、ガッシャーンガラガラ、と。



それにしても、河童の川太郎は予想外。
心構えがまったく出来ていなかったので、
河童を前に困惑する女性たちの会話シーンでは笑いが止まらず。
腹筋を痛めてしまうところでした。



読み終えたところで、いざ新聞書評を。
【家事を分担し、リビングでお喋りに興じる、女たちの日常。
互いの領域を尊重しつつ、ゆるくつながることの心地良さを
教えてくれる作品】などと紹介してあります。



最近増えている"おひとりさま"に向けて、
集団生活の利点と魅力をしっとりと説いていました。
私なら河童について大いに語りたいところ。
でも突飛過ぎて読者の購買意欲につながらないかも。

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Calender