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読書週間、はじまります


公益社団法人読書推進運動協議会が主催する、
2014年読書週間は10月27日から11月9日まで。
それに先立っておこなわれたY新聞の世論調査をみると、
今どきの読書と本をめぐる環境の変化がありありと。



直近1か月間に本を読まなかった人は全体の51%。
1冊以上読んだ人は48%。
合計100%にならないのは不思議ですが、
読んだ人が半数を下回ったのは、3年連続のこと。



今回の調査で注目されたのは、本を買う場所、そして電子書籍。
書店で本を買う、と答えた人は77%ですが、
この10年で全国の書店数が3分の2に減少した背景もあり、
より手軽な通信販売による購入者は増加中。



電子書籍を利用したことがある人は14%。
利用したことがあるし今後も利用したい、
利用したことはないけれど利用したい、という、
デジタル化を歓迎する声は数多く見られます。



ちなみに私、この1か月間に読んだのは5冊と半分。
書店で4冊、通販と古本屋で1冊ずつ購入。
電子書籍は便利なツールだと思います。
でも、個人的には多感な雰囲気がある紙の本が好きです。



佐々涼子さん「紙つなげ!彼らが本の紙を造っている」



~2011年3月11日、巨大な津波が日本製紙石巻工場を襲った。
国内の出版用紙の約4割は日本製紙で生産されていて、
石巻工場は、その基幹工場である。



東京ドーム23個分に相当する広大な敷地には、
津波で流されてきた民家や自動車、大量の瓦礫が散乱。
犠牲者の遺体も41体、発見された。



水も、食料もない。電気も、ガスもこない。
ほとんどの抄紙マシンは周辺装置とともに泥水に埋もれ、
誰もが「工場は死んだ」と思った。



絶望的な状況を前にしながら、
瓦礫を一つずつ手作業で撤去し、復興への道を手探りで進んだ。
そして震災から半年後の9月14日。8号マシン操業再開の日を迎えた。~




全長111メートルの8号抄紙機。
ドロドロとしたパルプをシート状に延ばしてから、
いくつもの工程を経て、最後のリールに巻きつけるまでを、
「通紙」あるいは「紙をつなぐ」と呼ぶそうです。



紙面から立ち上る、工場の再建に奔走した多くの人々の想い。
使命、情熱、愛着、創意、鎮魂、矜持、希望。
文字を追う合間に手を乗せてみると、柔らかな手触りと温もり。
ひそやかな息吹きと生命感も伝わってきました。



「ロスジェネの逆襲」(ダイヤモンド社)の単行本も。
「永遠の0」(講談社文庫)、「天地明察」(角川文庫)、
「カッコウの卵は誰のもの」(光文社文庫)も。そして、この本も。
日本製紙石巻工場8号マシンが生産した紙が使われています。



人は指先でも読書を味わっていると、
著者の佐々さんは書いています。
液晶画面のバックライトに浮かび上がる文字よりも、
手触り感のある紙に並ぶ文字のほうが生き生きして見えることも。



2014年読書週間の標語は、
「めくる めぐる 本の世界」
今夜も、紙のページをめくりながら、
本がいざなってくれる物語の世界をめぐります。

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Calender