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古本屋さん


三十数年前、4年ほど住んでいた岡山市には、
街のあちこちに古本屋さんがありました。
当時は古本取引が盛んな時代だったし。
特に岡山は市民の読書熱が高く、古本愛好者も多かったのかも。



ひとくちに古本屋さんと言っても、
扱っている本のジャンルや傾向は店ごとに微妙に異なっていました。
単行本専門店、句集や詩集を多く並べている店、
美術や医学、科学などの専門系、もちろん、何でも屋タイプも。



当然、私のいきつけは文庫専門店。
安価な文庫がもっと安く買えるし、
運が良ければ特価本に出会うことも。
どれでも一冊20円と書かれた店頭の段ボール箱は必ずチェック。



読む本の98%は文庫という、つつましい生活の中で、
年に一度くらい、いそいそと出かけたのが、初版本専門店。
初版本は飾って楽しむ、所有して嬉しい骨董品のようなもの。
取扱い注意、とのことで、商品の本は薄紙で恭しく包まれていました。



内田百閒や正宗白鳥の希少本をうっとりと眺めながら、
いつか宝くじが当たったら、と念じていました。
あの古本屋さんが今も営業しているのかどうか不明ですが、
宝くじに当たっていないので、憧れの本を買うのはまだ先の話。



桐野夏生さん「顔に降りかかる雨」



~発端は、深夜にかかってきた一本の電話。
あることがあって、真夜中の電話には出ないことにしていたのだが、
時間が経つにつれ、そのことを悔やんでしまう。



現在、無職。貯金を食いつぶしながら生活している私は、
皮肉なことに時間だけはたっぷりある。
不利な状況に追い込まれたこともあって、私は行動することにした。



父は長年、調査探偵業に携わっていて、業界では多少、名が知られている。
そうした才能が自分にあるとは思わないが、
不可解な、この謎を解きたいと強く考えている。



ノンフィクションライターである親友の失踪。
彼女とともに消えた、訳ありの1億円。
東京・新宿。雑多な街に、今夜も雨が降っている。~



今回の本はブック〇フで購入。
定価619円の40%オフ、360円で。
さすがに一冊20円の本はありませんが、
単行本も文庫本も、品揃えはかなり豊富。今後は行きつけの一軒になりそうです。



復古堂とか、黎明古書店とか、蒼然屋など、
いかにも的な屋号の古本屋さんが岡山には多数ありましたが、
今となっては、名称など二の次。
オンでもオフでも、安い本がたくさん買えたらそれで満足。



岡山から地元に引っ越してきて、間もない頃、
小倉の街をうろついていると商店街の外れに昔ながらの古本屋を発見。
店の奥に足を踏み入れると、いきなり顔面に蜘蛛の巣がべっとり。
顔に降りかかった災難で、客足の少なさを感じました。

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Calender