Staff blog

あのポケットティッシュが欲しくて



繁華街や駅前を歩いていると、
広告付きポケットティッシュを配っている光景に出会います。
朝の通勤通学時間帯の場合、スポーツクラブや携帯電話。
夕方は居酒屋とか、エステとか、英会話教室とか。



こうした系統の広告ティッシュは、
通行人すべてに配るようで、気付く前にサッと目の前に差し出されることも。
ところが週末の夕方、商店街で配っていたティッシュは違いました。
配布中のバイトさんと視線が合ったのにフイと目をそらされて、それっきり。



チラと横目でみると、出会い系サイトの広告ティッシュでした。
なるほど、これは若い人限定かも。
ところが、若いとはいえない通行人に渡しているのを目撃。
貰えなかった私と、貰えたあの人。その違いは?



通りの端からしばらく観察してみると、
若者でもグループ集団には配っていないことに気付きました。
当然、カップルも除外。むむむ、もしかしたら・・・
思い浮かんだ仮説を検証してみることに。いざ接近。



吉田修一さん「平成猿蟹合戦図」



~長崎出身のホスト・朋生。
朋生を追って上京した美月と幼い息子・瑛太。
二人の友人である、バーテンダーの純平。



彼らを温かく見守る、韓国クラブの美姫ママ。
純平に脅迫される、チェロ奏者・湊。
湊のマネージャー、夕子。



湊の身代わりで服役している、湊の兄・宏司。
投獄中の父を思い、青春自粛中の友香。
遠く離れた北国で暮らす友香の曾祖母サワ。



少しずつ繋がって、少しずつ広がって、
思いがけない展開に。
平成の因果応報、復讐劇のフィナーレは?~



鍵を握るのが、マネージャー園夕子さん。
人間心理を突いた駆け引きで危機を乗り越えます。
「こちらが潰れたら向こうも共倒れになるような方法で引き込むの。」
「相手が信じないのだから持っていると思わせた方が都合がいい。」



ついに長年の夢を実現した夕子さん。勉強になりました。
週末、夕方の商店街。今度は顔を伏せ翳を背負い、暗い足取りで進むと、
目の前にスッとあのティッシュが。
単なる偶然かもしれませんが、狙い通りに貰えたので満足です。

Archives
Author
Calender