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お坊ちゃま

 

同じ町内のY君はお金持ちの家の子で、
遊び場の原っぱにもハイソックスとベスト着用で登場。
私たちが鼻先を赤く光らせていた真冬は、
暖かそうなコートを着て鼻水すら垂らしていませんでした。

 

「朝はトーストとハムエッグと紅茶なんだ。」と、Y君。
焼いた食パンや合成ハムや卵はたまに食べるけど紅茶は飲んだことない、と言うと、
少し考えて「ミルクを入れると飲みやすいと思うよ」と教えてくれました。
送迎車はなかったので花輪君ほどのお金持ちではなかったようです。

 

10歳前後のこうした記憶のおかげで、
お金持ちのご子息の定義が出来上がっています。
ピアノの発表会に出るような服装が普段着で、少しズレてて、
上品な料理を召し上がるのが、お坊ちゃま、だと。

 


万城目学さん「偉大なる、しゅららぼん」

 

~まず最初に言っておきたいのは、
僕は普通ではない、ということ。
だからといって異常ではないので、変な目で見ないでね。

 

本家に居候して、そこの長男・淡十郎と同じ高校に通うことになったけど、
こいつが天然のお坊ちゃまで、ちょっと変わったやつ。
でも、家の事情や育った環境が特殊だから大目に見てやって。

 

自宅がお城だとか、舟に乗って通学するとか。
湖の民とか、ご神水とか、龍と会話するとか。
普通ではない変わったことがいろいろ起こるけど、心配しないで。

 

大量の水が空から降ってきたり、
映画の十戒みたいに湖が割れたり、
少しビックリするけど大丈夫だから。・・たぶん。~

 


主人公・涼介が居候する本家は地元で有名なお金持ちの家。
学校へはスモークサーモン入りクロワッサンサンドやウナギ弁当、近江牛のカツ弁当を。
自宅では伊勢エビカレーライス。あるいは食堂に寿司カウンターを作り、
北海道の小樽から呼び寄せた職人が目の前で寿司を握るという夕食も。

 

ある日の朝食は、フレンチトーストと紅茶。
焼きたてのホカホカに、シロップやハチミツ、ブルーベリージャムも添えてあります。
清子さんは淡十郎君のを横取りした挙句、お代わりまでもパクパク。
言い遅れましたが、清子さんは本家のお嬢様。淡十郎君のお姉さん。

 

お嬢様なのに、別名『グレード清子』。実の弟からは『清コング』と呼ばれています。
迫力満点の姉のせいで目立たなかった淡十郎君ですが、最後の最後に頑張ります。
ややズレてるけど、他人のために全能力を注ぎ、涙さえ流します。
お坊ちゃまは基本的にいい人なのだと定義に加えておきましょう。

 


 

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Calender